「円高になるとS&P500は下がるの?」
「円安だと投資信託は得するの?」
投資を始めると、こうした疑問を持つ人は多いと思います。
特に、アメリカ株やS&P500に連動する投資信託を買っている人は、株価だけでなく**為替(円高・円安)**の影響も受けます。
最初は少しややこしく感じますが、考え方はそこまで難しくありません。
この記事では、初心者向けに
円高・円安とは何か
投資信託にどう影響するのか
S&P500に投資している人はどう考えればいいのか
を、できるだけわかりやすく整理します。
円高・円安ってそもそも何?
まずは言葉の意味をシンプルに確認しておきます。
- 円高:円の価値が上がること
- 円安:円の価値が下がること
たとえば、
1ドル=150円だったのが、1ドル=130円になると円高です。
逆に、1ドル=130円だったのが、1ドル=150円になると円安です。
アメリカの資産に投資するときは、基本的にドルの値動きが関係してくるので、この為替の影響を受けます。
アメリカ株の投資信託は「株価」と「為替」の両方で動く
S&P500などのアメリカ株の投資信託は、ざっくりいうと次の2つで値動きします。
- アメリカ株そのものの値動き
- ドル円の為替の動き
つまり、株が上がっても円高が進むと利益が減ることがあるし、逆に株があまり上がっていなくても円安で基準価額が押し上げられることもあるということです。
初心者がまず押さえたいのは、
「アメリカ株の投資信託は、株価だけ見ていればいいわけではない」
という点です。
円安になると投資信託はどうなりやすい?
円安になると、一般的にはアメリカ株の投資信託にプラスに働きやすいです。
理由はシンプルで、ドルで持っている資産を円に直したときの金額が増えやすいからです。
たとえば、アメリカ株の価値が同じでも、
- 1ドル=130円
- 1ドル=150円
では、150円のときのほうが円換算した評価額は大きくなります。
そのため、株価が横ばいでも円安だけで基準価額が上がることがあります。
「最近S&P500の投資信託が思ったより強いな」と感じるときは、株価だけでなく円安の影響も入っていることがあります。
円高になると投資信託はどうなりやすい?
逆に円高になると、アメリカ株の投資信託にはマイナスに働きやすいです。
たとえば、アメリカ株がドルベースでそれほど下がっていなくても、円高になると円換算した評価額は下がりやすくなります。
つまり、アメリカ株が上がっているのに、円高のせいで日本円ではあまり増えていないということも普通にあります。
このあたりで、
「アメリカ株は上がってるってニュースで見たのに、自分の投資信託あまり増えてない」
ということが起こります。
それは珍しいことではなく、為替が影響しているだけというケースも多いです。
具体例で見るとわかりやすい
たとえば、アメリカの株価が10%上がったとします。
でもその間に、
ドル円が1ドル=150円から135円へ動いたら、円高の影響が出ます。
この場合、ドルで見れば資産は増えていても、円に戻したときの増え方は小さくなります。
場合によっては、株価上昇分を円高がかなり打ち消すこともあります。
逆に、株価がそこまで大きく上がっていなくても、円安が進めば円ベースでは大きく増えて見えることもあります。
つまり、投資信託の成績を見るときは
株価の動き+為替の動き
この2つをセットで見ることが大事です。
S&P500に積立している人は円高・円安をどう考えればいい?
ここで気になるのが、
「じゃあ円高のときは買わない方がいいの?」
「円安のときは危ないの?」
という部分だと思います。
結論からいうと、長期の積立投資なら為替を毎回気にしすぎなくてもいいです。
理由は、積立投資は毎月同じように買っていくので、
- 円高のときは、比較的安い円換算価格で買える
- 円安のときは、高めでも買うことになる
という形で、買うタイミングが自然に分散されるからです。
これがいわゆる時間分散の考え方です。
為替を読んで完璧なタイミングで買うのはかなり難しいので、初心者ほど
為替予想で動くより、無理のない積立を続ける方がやりやすい
と感じる人が多いです。
円高はむしろ「安く買える時期」と考えることもできる
初心者だと、円高になると
「評価額が下がって損した」
と感じやすいです。
もちろん、保有中の資産評価だけ見ればそう見えることもあります。
でも、これから積立を続ける人にとっては、円高は必ずしも悪いことだけではありません。
なぜなら、同じ金額でより多くのドル資産を買いやすくなるからです。
長期で積み立てる前提なら、円高の時期は
将来に向けて安く仕込める場面
とも考えられます。
短期で見ると気になりやすいですが、積立中の人は視点を少し長く持つことも大切です。
じゃあ円安はずっと有利なの?
これも初心者が勘違いしやすいポイントです。
たしかに円安は、すでに持っているアメリカ株の投資信託には追い風になりやすいです。
ただ、これから買う人にとっては、円換算ではやや割高に感じやすい面もあります。
つまり、
- 保有している人には円安が追い風になりやすい
- これから積み立てる人には円高の方が買いやすい面もある
という見方もできます。
なので、単純に
円安=良い、円高=悪い
と決めつけない方がわかりやすいです。
立場によって見え方が変わる、ということです。
為替ヘッジあり・なしも知っておきたい
投資信託には、商品によって
為替ヘッジあり
為替ヘッジなし
があります。
- 為替ヘッジなし
円高・円安の影響を受ける - 為替ヘッジあり
為替の影響を抑えることを目指す
S&P500の投資信託では、初心者がよく買う商品は為替ヘッジなしが多めです。
そのため、円高・円安の影響を受ける前提で見ておくとわかりやすいです。
ただし、為替ヘッジありは為替リスクを抑えやすい反面、コスト面など別のポイントもあるので、そこも含めて選ぶ必要があります。
初心者はどう考えるのがシンプル?
初心者なら、まずは次のように考えるとシンプルです。
- アメリカ株の投資信託は、株価だけでなく為替でも動く
- 円安は評価額を押し上げやすい
- 円高は評価額の重しになりやすい
- でも長期積立なら、為替を毎回気にしすぎなくてもいい
大事なのは、一時的な円高・円安だけで慌てないことです。
特に新NISAで積立投資をしている人は、短期の為替変動で売買を繰り返すより、
「自分は長期で続ける前提なのか」
を先に決めておいた方がブレにくいと思います。
まとめ
円高・円安は、アメリカ株やS&P500に連動する投資信託の値動きにしっかり影響します。
ざっくりまとめると、
- 円安:円換算の評価額が上がりやすい
- 円高:円換算の評価額が下がりやすい
- ただし実際は、株価と為替の両方で決まる
- 長期の積立投資なら、為替を気にしすぎず続ける考え方も大事
最初はややこしく感じますが、
「アメリカ株の投資信託は、株価だけでなく為替の影響も受ける」
これを押さえておくだけでも、値動きの見え方はかなり変わります。
S&P500やアメリカ株の投資信託をこれから始めたい人は、株価だけでなく為替もセットで見ながら、焦らず続けていくのがおすすめです。
※本記事は、投資判断を勧誘・推奨するものではありません。掲載内容は執筆時点の情報をもとに作成していますが、将来の利益を保証するものではありません。投資を行う際は、ご自身で内容を確認のうえ、無理のない範囲で判断してください。

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